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つれづれ日記
2006年2月7日 「今の楽しみを 次の世代にも…!」

先月1月28日に「原子力資料情報室」というグループの
設立30周年の集いがあり、行ってみました。
…みなさん、こんなグループがあるの、ご存知でしたか?


宇宙はてない社で 初めて印刷して発行した絵本が
げんぱつのえほん1でした。
まもなく30才になる長男が お腹にいる時にまとめたものです。

その二年後、長女が生まれる少し前に
げんぱつのえほん2 『げんぱつなんか いらないぞ!』を発行。

そのあとも 何冊か原発の絵本を発行しましたが、そのたびに
原子力資料情報室の方々に 内容を見ていただきました。

げんぱつなんかいらないぞ!

チェルノブイリの事故が起きてから、もうすぐ20年になります。
この間、わたしは原発についての意志表示や行動をしませんでした。
自分の生活に余裕がなかったんでしょうか?!

余裕がなかったといっても、山に登ったり、岩登りをしたり…

  公害や原発のことに一生懸命にかかわっていたときには
  山に行ったり、楽しいことをしてはいけないような気持ちもあり
  そればかりを ひとすじに、やれる限りをやったと思います。

子どもたちと向き合うのが 精神的に一番大変な時期に
…今思うと、それらを振りきるようにして、岩登りに熱中し
ハードな山に登ったり、花の絵を描いたりしてきました。

でも、心の中では、いつも負い目を感じていたように思います。


最近、このふたつのことを一緒にやってもいいんではないか、
やれるんではないか、という気がしてきていました。

30周年の案内を目にしたとき、ごく自然に行ってみようと思えたのです。
本当に何十年ぶりかに出かけて行ったのに、覚えてくれていた
何人かの方に声をかけていただいたのも嬉しかったです。



山登りをしたり、花の絵を描いたり、生活を楽しみながら
その合間に、原発に反対の意思表示をするのでも
全くしないよりは いいのではないかと思うようになりました。

楽しいことや、きれいなもの、美しいものは、誰でもみんな好きです。

好きなものは全身で楽しみ、でも、その当たり前の楽しみを
こわしてしまうものに対しては、やっぱり反対していこう
今の楽しみが、次の世代を犠牲にしたものであってはいけない…

今、50代後半から上の人たちは 私も含めて
まあまあ きれいな水や空気を、ほぼ一生、味わえるでしょう。

でも、若い世代は? 子どもたちは?
今の楽しみが、私たちの世代までだった…ということのないようにと願います。


人の心も 自然も どんどん破壊され…考えるときりがなく、
いやなことは見ないようにと思ってしまいがちです。

今が良ければ…あとのことは、あとの人たちで考えて…というのでは
心の底から今を楽しむことは出来ないんように思うんですよね。

今の快適な生活を維持するために、原発を動かし
電気とひきかえに、 たくさんの放射能を作り続けて
あとのことは残されたみんなでやってくれ…と人生を終えてしまうのは
やっぱり、いけないことだよ〜っと思うのです。

やれることは、ほんのわずかでも
いけないことはいけないよ〜と
やめてほしいことは やめてくれ〜と
小さな声でも出していこうと、改めて思った新年でした。

そう、今年は私にとって、めでたく?も60才!
60才を前にして、少し、おとなになれたかな〜…そんな気分…です。